レンズ加工機メーカーQ社様|印点ポーラスでの導入事例

メガネフレームへの印字に特化した
  
特殊スタンプを使った品質安定化

韓国を中心にお取引をされております商社様より、印点ポーラス(レンズマークスタンプ)のお問い合わせをいただきました。

提案の経緯

従来の方法

商社様は、韓国の眼鏡用レンズ加工機メーカーであるQ社様より印点ポーラスの調達依頼を受けられていましたが、製品の概要を聞いたのみで、実際の製品も見たことがない状況でした。製造しているメーカーも判らず、色々と探されて、ようやく弊社にご連絡をいただきました。

早速、弊社営業担当が訪問し、製品サンプルをお見せしながら製品説明を行いました。商社様にお問い合わせの詳細をヒアリングしたところ、Q社様のレンズ加工機はペン先にインキを付けてレンズにマーキングし、加工時においての検査・調整を行なっておりました。しかしそれでは、ペン先へのインキの塗布量が不安定で、レンズへの付着量も一定ではないため、検査・調整に問題が出ておりました。

日本製のレンズ加工機には、ペン先ではなくスタンプを応用した印点ポーラスが採用され、インキのレンズへの付着量も安定していることを知り、Q社様でも導入を検討いただいたとのことです。

【問題点】

  • ペン先へのインキの塗布量が不安定であり、レンズへの付着量も一定ではない

改善策

解決へのアプローチ

ただ、Q社様では当初、印点ポーラスには既製品が存在し、それを購入すればよいとお考えでした。しかし、印点ポーラスには既製品はありません。仕様の異なる各メーカーのレンズ加工機へ取り付けるため、メーカー・機種ごとにサイズや形状だけでなく、使用するインキ特性やマーキング時の印圧、印点サイズが異なり、先端のポーラス部分の形状もそれらに合わせて専用設計されています。

その点を、Q社様にもご理解いただき、Q社様仕様の印点ポーラスの試作を進めました。

Q社様のレンズ加工機に合わせて、図面を起こし、試作品を作成し、実機試験を行ないました。国内メーカー様と違い、試験などは韓国で行なわれるので結果が出るまで時間がかかり、また、Q社様の技術担当の方が来日されることも少なく、限られた時間内で打合せを進めなければなりません。商社様が間で通訳など対応していただき、スムーズに進めることができました。最終試験では担当営業が韓国へ行き確認を行ない、成型金型を作製し、量産化となりました。

Q社様では、従来のペンタイプよりもキレイにマーキングができており、レンズ加工時の検査・調整において作業効率が上がりました。また、インキの色も当初朱色のみでしたが、加工機の特色に合わせて白色も増色し、更に作業性のよいレンズ加工機になったと好評を得ています。年間5,000本ほどご発注いただいておりますが、今後も順次ペンタイプからスタンプタイプへ切り替えていく予定であります。

改善結果

効果

従来のペンタイプよりもキレイにマーキングができ、レンズ加工時の検査・調整において作業効率が上がった。

印点ポーラス(レンズマークスタンプ)とは

レンズ加工時の一時的なマーキングを行うスタンプです。レンズ面上(非吸収面)に鮮明に印字できて、なおかつ作業後には簡単に拭き消すことができるインキ採用しています。眼鏡店の店頭などでメガネフレームに合わせてレンズを加工する際に使用する特殊なスタンプです。