【産業用】ガラス・セラミックや基板へきれいに印字するには?適したインキの条件も解説
さまざまな産業の生産ラインで取り扱われる特殊素材への印字には、専用の印字機が必要です。しかし、きれいに印字するためには方式だけではなく、インキも最適なものを選ぶ必要があることをご存知ない方も多いのではないでしょうか?
本コラムでは、ガラス・セラミックや基盤など特殊な材質への印字方式と、適したインキの条件を解説いたします。シヤチハタの強着インキである「TAT(タート)」の特長についてもご紹介いたしますので、ぜひご一読ください。
ガラス・セラミックや基板に印字する方法
膨大な連続作業を行う産業の現場でガラス・セラミックや基板にマーキングする際は、作業の安定性と定着力の強さを重視して次の印字方式がよく用いられます。
- レーザーマーカー
- 産業用インクジェットプリンタ
- スタンプユニット
レーザーマーカー
レーザーマーカーとは、入力された文字・数字を熱や光で照射して印字する機械です。印面を直に刻印するため、インキいらずで鮮明な印字を保つことができます。
ただ、素材ごとに適したレーザーマーカーがそれぞれ異なる点に注意してください。ガラス・セラミックや基盤は硬いため、パワーが弱いとうまく刻印できないか、強すぎると素材の性質によってはひび割れたり素材が溶けてしまったりすることがあるためです。
また、基板にレーザープリンタを用いる際は、レジスト透過によるパターンへの悪影響を考慮すると、印字方式がCO2レーザーに限られます。複数の素材を扱う産業では、何種類もの高価なレーザーマーカーを揃えなければならないため、コストがかさみかねません。
産業用インクジェットプリンタ
インクジェットプリンタとは、粒状にしたインキを印面に吹き付けて印刷する印字方式です。一般的なインクジェットプリンタは主に紙用ですが、産業用はさまざまな素材への印字に対応できます。
インクジェットプリンタによる印字は、表面に施したプリントのため、経年劣化やインク漏れなどによるにじみ・かすれが生じやすいところが難点です。とはいえ、さまざまな素材・面の形状に印字でき、あらゆる産業のマーキング作業を安全に効率化できる高性能な印字方式だといえます。
また、設置・組み込みも比較的容易であり、手軽に導入できることも産業用インクジェットプリンタの特徴です。
スタンプユニット
レーザーマーカーや産業用インクジェットプリンタの導入がコスト面から進まない場合には、スタンプを活用したユニットから取り入れるのもよいでしょう。手作業の置き換えとして、ローコストで導入しながら効率化を進めることができます。
印字内容の都度変更が難しいためロット番号等の印字には向きませんが、検査印などであれば導入しやすい方式のひとつです。
ガラス・セラミックや基板に印字するインキの注意点
ガラス・セラミックや基板に印字するためのインキは、下記の2点に注意して選んでください。
- 用途により求められる性質が異なる
- 素材の色に応じてカラーを使い分ける
用途により求められる性質が異なる
産業用プリンタのインキは、さまざまな用途に使える多機能性が求められます。例えば、飲料瓶に多用されるガラス・セラミックには接着力が高く、結露・アルコールに触れても消えない耐久性が必要です。機械工業の生産ラインにおいては、高温にさらされる環境のため、耐油性・耐熱性が高くにじみにくいインキが適しています。また、基板への印字には、金属やプラスチック・樹脂など材質・製法ごとにインキを変えなければなりません。
素材の色に応じてカラーを使い分ける
黒い液体を入れる瓶や、濃色への印字の場合、視認性を高めるため黒以外の高コントラストインキが最適です。そのため、ガラス・セラミックや基板に印字するインキには、多彩なカラー展開だけではなく、発色のよさも欠かせません。
印字用インキの要件を網羅したシヤチハタのTAT(タート)シリーズ
さまざまな素材や条件での印字に対応したインキを取り揃える、シヤチハタの「TAT(タート)」シリーズ。ガラス・セラミックをはじめとする非吸着面や、デリケートかつ濃色な基板などにも活用できるオールラウンドタイプのインキシリーズです。インキ色も豊富であり、既製品にない色や二次加工用に使えるスペシャルタイプもご要望に応じてご提供いたしますす。
スタンプとインキを主力商品に、100年近く事業展開を続けるシヤチハタが研究開発を通じて発展させてきた技術を、ローコストで取り入れてみませんか?
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ガラス・セラミックや基板への印字は高性能なインキがキーポイント!
ガラス・セラミックや基板への印字には、適したインキの選定が欠かせません。印字方式は、レーザープリンタにインクジェットプリンタ、スタンプユニットと幅広く現場の状況に合わせて導入を進めていきましょう。
特殊材質への印字を可能にするため試行錯誤して開発した、シヤチハタの「TAT(タート)」インキ。まずはお問い合わせフォームから、ぜひお気軽にご相談ください。